Wi-Fi 6のほかに高速通信に関連する話題といえば、「5G」(ファイブジー:5th Generation)という名称が広く知られているのではないでしょうか。5Gとは次世代移動通信規格のことで、日本では2020年から大手電気通信事業者が本格的にサービスを開始しました。第6世代の規格であるWi-Fi 6のように、5Gも「第5世代移動通信システム」の略称となっています。
では、5GとWi-Fi 6はどのような関係なのでしょうか。簡単に解説すると、5Gは移動通信システム=モバイルネットワークであるため、街中や交通機関など屋外での利用に適しています。一方で、Wi-Fi 6は無線LAN規格=ワイヤレスネットワークであるため、家庭やオフィスなど屋内での利用に適しているのです。
高速かつ大容量の通信を屋外で利用できる5Gですが、現在インフラの整備が不十分であることなどから、いくつかの問題を抱えています。主に、電波が届きにくい、バッテリーを消耗させるといった弱点があるのです。そこで、5Gの弱点をカバーするのが、屋内ネットワークであるWi-Fi 6の導入です。
Wi-Fi 6には安定した高速通信のほか、多接続での遅延解消、接続端末のバッテリー消費の抑制といった特徴があります。これらの利点を活用すれば、5Gの弱点を補いながらさらに利便性を向上させられるのです。Wi-Fi 6と5Gをかけ合わせることで、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)による多接続など、最新の活用法を快適に利用することができます。