落雷被害はあなたの想像以上!ホントは怖い落雷被害の対策方法

例年、落雷被害の発生は7月、8月に集中しています。ひと夏に落雷件数は多い年で100万回以上。地球温暖化の影響によりゲリラ雷雨が増え、落雷件数は今後も増えると予想されているのが現状です。

家庭用の電気は通常100ボルトですが、雷には1億ボルトを超えるエネルギーがあるとされ、直撃した際の被害はもちろん、直撃を受けなくても、テレビやパソコンなどの電気製品が故障するといった被害が起こることも。

この記事では、落雷でインターネットに接続できなくなったら?落雷の被害を受ける前にできることは?など、落雷時の対処法や対策について解説します。

落雷で電気製品が故障するのはなぜ?

雷が発生したら、「すみやかに安全な場所へ避難する」と言われていますが、雷に備えるのは屋外だけではありません。屋内でも、落雷時に瞬間的に発生する「雷サージ」(かみなりサージ・らいサージ)と呼ばれる現象により、テレビやパソコンなどの電気製品が故障する可能性があるため、その被害に備えることが必要です。

雷サージとは?

「雷サージ」とは、落雷時に瞬間的に発生する過剰な電流・電圧のこと。雷の直撃を受けなくても、周辺で発生した雷サージが電線や電話機コード、アンテナなどを通じて屋内に流れ込み、電気製品を故障させます。ビルやマンションなどに設置されている避雷針は、雷の直撃から建物や命を守るためのもので、雷サージは避けられません。

雷サージは、雷が落ちた地点から最大で半径2kmもの広い範囲で発生するとされ、遠くで雷が聞こえたからまだ大丈夫だと思っていても、電気製品が故障していることがあります。ほとんどの場合、機器の内部が破損するため、落雷の被害だと気づかないことも。急にパソコンが起動しない、インターネットが使えないなどのときには、落雷の被害も疑ってみることが必要です。

電話機やプリンタ、ブロードバンドルーターなどは、モジュラーコードやLANケーブルなどでもつながっているため、ケーブル類を通じて被害が広がる可能性もあります。さらに、雷サージはコンセントにつながっているすべての電気製品に影響を及ぼすため、充電しているだけのパソコンやスマートフォンにも被害を与えるのです。このため雷の兆しがあったら、充電することも控えたほうがいいでしょう。

落雷の種類

屋内の電気製品に被害を及ぼす雷は、一般的に「誘導雷」と「直撃雷」の2つに分類されます。

【誘導雷】
周辺の電線や電話機コードなどに雷サージが発生し、コンセントなどをつたって屋内に侵入する現象。テレビやパソコンが壊れたなどの事故は、ほとんどの場合、誘導雷が原因とされています。

【直撃雷】
建物や電柱などに雷が直撃する、いわゆる「落雷」。非常に高い電圧・電流が発生するため、どんな保護を行っていても機器を守り切れず、最も被害が大きくなります。

停電による被害

落雷被害は雷サージだけではありません。電柱や送電線などに落雷すると停電する場合があります。

停電からの復旧時に、過剰な電流・電圧が発生し故障する可能性があるため、停電中は、パソコンや周辺機器などの電気製品の電源コードは抜きましょう。

さらに、停電から復旧後、インターネットがつながらなかったり、不安定になったりすることも。インターネットにつながらないときは、この記事の「雷によりインターネットがつながらないときの対処法は?」を参照してください。

雷が発生しそうなときの対策

電気製品の電源コードを抜く

雷が発生しそうなときは、できるだけパソコンや周辺機器の電源を切るようにしましょう。パソコンや周辺機器だけでなく、スマートフォンやタブレットなどのデバイスも、コンセントから電源コードを抜いておくことをおすすめします。

パソコンの電源を切り、電源コードを抜く

作業中のデータを保存してからパソコンの電源を切りましょう。パソコンのデータは、故障や紛失に備えて日頃からバックアップを取っておくことも大切です。

また、雷サージに備えて、電源を切るだけではなく、コンセントから電源コードを抜いておくこともお忘れなく。コンセントにつながっているだけで、落雷時に外部から過剰な電流が流れ込み、故障してしまうことがあるので注意が必要です。

電気製品の電源コードを抜く

パソコンと接続しているプリンタやモデム、ブロードバンドルーターなどの電源コードも抜いておきましょう。電源コード以外のケーブル類も抜いておくと安心です。

また、大気中での放電によっても雷サージは発生します。すべての電気製品は雷サージの影響を受ける可能性があるので、雷が発生しそうなときは、できるだけ電源を切っておくように意識することが重要です。

ただし、すでに雷が近づいていたら感電の恐れがあるため、電気製品や電源コードに触れるのは絶対にやめましょう。

家庭でできる日常の落雷対策

落雷被害を最小限に抑えるには、落雷に日頃から備えておくことが大切です。「避雷器を取り付ける」「データをバックアップする」「気象情報をチェックする」「保険で備える」など、家庭でできる落雷対策について解説します。

避雷器を取り付ける

雷サージから電気製品を守るには、コンセントから電源コードを抜くのが最も簡単な対策ですが、雷予報が出るたびに電源コードを抜くのは大変。そんなときは、雷サージを防いでくれる避雷器を活用しましょう。

【雷サージ保護機能付きタップ】
電源コードを抜くなどの対応ができない留守中に落雷が…。そんなとき、電気製品を守ってくれる存在が、雷サージを減少させる吸収素子(バリスタ)が内蔵された雷サージ保護機能付き電源タップ。誘導雷が雷ガードタップまで侵入すると雷サージを吸収して外へ追い出してくれます。
注意しておきたいのは、雷サージ保護機能付き電源タップは1度、雷サージを受けると、取り替えが必要なこと。作動時に点灯する「確認ランプ」を搭載している商品もありますが、これも雷サージを受けて確認ランプがつかなくなったら取り替えのサインとお考えください。その他、延長コードタイプやコンセントに直接取り付けるタイプ、スイッチの付いた省エネタイプなどもありますので、電気製品の接続状況に合わせて最適な製品を選ぶことをおすすめします。

【ブレーカーの避雷器】
宅内分電盤(ブレーカー)に避雷器を取り付けることで、電線から侵入する雷サージから建物内の電気製品を守ることができます。ただし、直撃雷や電話機コード・アンテナから侵入する雷サージは防ぐことができません。

取り付けには電気工事士の資格が必要なため、電気工事会社に依頼しましょう。すでに避雷器が搭載されたタイプの宅内分電盤も市販されています。

【無停電電源装置(UPS)】
無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)は、雷サージ保護機能と合わせて、落雷などによる停電が起こった際に、しばらくの間、電気を供給できる装置です。UPSを使用することで、パソコンの故障やデータの損失を防ぐことができ、家庭用にコンパクトな製品も市販されています。

データをバックアップする

落雷によってパソコンが故障すると、パソコンに保存している大切なデータを消失してしまう可能性もあるため、落雷被害に備えて、日頃からこまめにパソコンやスマートフォン、タブレットなどのデータをバックアップしておくことをおすすめします。

外付けのハードディスクやメディアなどに保存する方法もありますが、最近ではオンラインストレージサービスなどを利用した、クラウドバックアップも人気です。手動でデータをバックアップしなくても、自動で実行する機能もあります。

気象情報をチェックする

気象庁が提供する「雷ナウキャスト」などのサービスを活用して、気象情報をチェックするというのも知っていただきたい対策法のひとつ。

雷ナウキャストは、雷監視システムやレーダー観測などのデータをもとに雷活動度を1〜4段階で表し、1時間後までの予測を10分ごとに更新して発表。とはいえ、雷雲は急に発達することもあるので、天気の急変には注意が必要です。

詳しくは、気象庁「雷ナウキャストとは」を参照してください。

保険で備える

落雷対策を行っていても被害をゼロにできるとは限りません。被害を受けてしまった場合に備えて、落雷被害に対応した火災保険に入っておくことも大事な雷対策です。

雷サージによる故障は、経年劣化による故障と見分けが付きにくいため、突然、電気製品が使えなくなった場合、近くで落雷事故などが発生していなかったかを確認しておくとよいでしょう。

コミュファでは、自然故障、水漏れ、落雷、落下、破損など、コミュファ光の回線に接続している端末の故障時に、修理・交換費用を一定額まで補償する「修理サポート」を605円/月(セット月額料金495円)で提供しています。

落雷によりインターネットがつながらないときの対処法は?

ブレーカーを確認する

インターネットがつながらないときは、雷サージの影響でブレーカーが落ちている可能性があります。まずは、宅内分電盤(ブレーカー)を確認しましょう。ただし、以下の操作に不安を感じる場合は、お住まいの地域の電力会社に連絡してください。

STEP1:ブレーカーを確認する

インターネットがつながらないときは、雷サージの影響でブレーカーが落ちている可能性があります。まずは、宅内分電盤(ブレーカー)を確認しましょう。ただし、以下の操作に不安を感じる場合は、お住まいの地域の電力会社に連絡してください。

ブレーカーには「アンペアブレーカー」「安全ブレーカー(配線用遮断器)」「漏電ブレーカー」の3種類があります。電気製品の使いすぎで落ちるのがアンペアブレーカー。部屋や機器ごとの過電流やショートを管理するのが安全ブレーカーです。落雷でブレーカーが落ちた場合は、漏電ブレーカーを確認しましょう。

漏電ブレーカーが落ちている場合は、建物や室内のどこかで漏電が発生している可能性があります。一度、すべての安全ブレーカーを「切」にしてください。漏電ブレーカーを「入」にしたあと、1つずつ安全ブレーカーを「入」にします。「入」にしたときに漏電ブレーカーが切れた場合、その回線に漏電の可能性があるので、戸建住宅ではお住まいの地域の電力会社や電気工事会社など、マンションなどの集合住宅では管理会社や大家さんに連絡が必要です。

マンション全体の電源は、共用部の分電盤(ブレーカー)で管理しています。共用部分の照明が消えていたり、エレベータが停止していたり、マンション全体が停電になったりしている場合は、マンションの管理会社や大家さんに連絡しましょう。

STEP2:障害情報を確認する

落雷によって光回線に通信障害が発生する場合があります。障害が発生していないか、停電時でも利用できるスマートフォンなどを使って、契約しているプロバイダや光回線事業者の公式サイトにアクセスし、障害・メンテナンス情報を確認しましょう。コミュファの障害情報はこちらから確認できます。

また、落雷によって停電が発生している可能性も否定できません。停電しているのが自分の部屋だけなのか、マンション全体なのか、地域全体なのかは、信号や街灯、周囲の家の灯りなどで確認するか、または、お住まいの地域の電力会社に問い合わせる、公式サイトで確認するなどの方法があります。

STEP3:接続機器を再起動する

パソコンやスマートフォンなどのデバイスや、ブロードバンドルーター、モデムなどの接続機器を再起動することで改善する場合もあるので試してみましょう。接続機器を再起動するためには、以下の手順で行ってください。

光回線の場合は①デバイス②ブロードバンドルーター③回線終端装置(ONU:Optical NetWork Unit)またはホームゲートウェイの順に電源を切ります。ブロードバンドルーターと回線終端装置(またはホームゲートウェイ)は、コンセントから電源コードを抜いて、ランプがすべて消えていることを確認してください。

電源が切れたら、すぐに起動せず、2〜3分待ってから①回線終端装置(またはホームゲートウェイ)②ブロードバンドルーター③デバイスの順に電源を入れます。

再起動は、必ず天候の回復を確認してから行ってください。
再起動してもインターネットに接続できない場合は、故障の可能性があるので契約しているプロバイダや光回線事業者に問い合わせましょう。

コミュファ光のお客さまは「コミュファ コンタクトセンター」または「チャット窓口」にご連絡ください。

【コミュファ コンタクトセンター】
0120-218-919 営業時間9:00〜18:00(年中無休)

【チャット・LINE窓口】
https://ctc.commufa.jp
営業時間 9:00~20:00(年中無休)

まとめ

7月、8月は最も落雷被害の発生件数が多く、注意が必要です。これまで被害にあったことがないからといって大丈夫とは限りません。近年では、ネットワークにつながったIoT家電が増えたことで被害も広がり、落雷による経済的な被害は毎年1,000億円以上とされています。

テレビやパソコンなど電気製品が故障すると、修理の手間も費用も負担が多くなりそうです。雷は気候変動により、毎年、発生件数が増加傾向にあるため、「雷が発生する前の対策」「雷が鳴り始めたときの対策」「雷でインターネットが使えなくなったときの対策」の3つの対策で、落雷被害を最小限に抑える工夫をしましょう。

コミュファのお客さまは、「修理サポート」にご加入いただくと、コミュファ光に接続している端末の故障時に、最大6万円まで修理費用を補償します。落雷被害に備えてご検討ください。

※故障後にご利用を開始した場合は、補償対象外となります。
※「修理サポート」について、詳しくはコミュファホームページをご確認ください。

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落雷被害はあなたの想像以上!ホントは怖い落雷被害の対策方法

2022年8月4日